にこにこくんの、のんびり日記

おもに演劇や映画の観劇レポや、作った料理などを掲載します。

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 埼玉県志木市のコミュニティFM&ネットTV放送局「クローバーメディア」のラジオ番組「大空なんだの四方山話」で、私の投稿した詩が読まれました。投稿を始めてから68回目の採用です。月末の日曜日の放送はリスナーの「文芸投稿」を紹介する回になっています。今回の1月26日(日)、今年最初の四方山話のテーマは「春が来た」でした。

タイトル「ありがとう」

そろそろコタツをしまおう
木々が芽吹いたり
花びらが開くのを
テクテク歩いて
探しに行こう
見つけたら
友だちに教えよう
「春が来た」と

歩く人
部屋から眺める人
匂いを嗅ぐ人
耳を澄ます人
味わう人
そして、生きとし生ける
全ての生物
あらゆるものが春の探偵
春はどこだろう
春はここにいる
物的証拠があちこちに見つかる
春は間抜けな犯人だ

「見つけてくれて、ありがとう」
見つかったことを喜ぶように
春はステージで小躍りする

ありがとう ありがとう
とう とう たららんたん
おう おう ちりりんちん
こう こう つるりんつん
よう よう てれれんてん
すう すう とれとんとん

ほんの少し前まで
大地も水も空も
張り付くように
冬に固められていたのに
そこに優しく触れただけで
春の扉が開いていった

冬の寒さが
厳しければ厳しいほど
春の喜びは大きなものになる
冬の寒さにも感謝しよう

ありがとう
冬の寒さ
ありがとう
冬の厳しさ

以上です。

36分ごろから読まれます。
こちらのURLからファイルをダウンロードしてお聴きください。
MCのなんださん、ちゃいさん、ありがとうございます♪

 埼玉県志木市のコミュニティFM&ネットTV放送局「クローバーメディア」のラジオ番組「大空なんだの四方山話」で、私の投稿した詩が読まれました。投稿を始めてから66回目の採用です。月末の日曜日の放送はリスナーの「文芸投稿」を紹介する回になっています。今回の11月24日(日)の四方山話のテーマは「陽だまり」でした。

タイトル「ワルシャワの陽だまり」

あなたの
優しさも親切さもない人間愛
それが陽だまりだった

突き抜けるレフ板の
左右に迷う時間
それが陽だまりだった

地図には載っていない
陽だまりの位置

スケジュール帳にも書かれていない
陽だまりのできる時間

私たちはそこへ集い
ワルシャワ舞踊を踊るのだ

世界各地の民族衣装に身を包み
連絡も取り合わず
陽だまりの場所へ向かう
我らはワルシャワ舞踊団

マリンバと
バラライカと
フィドルの伴奏

陽だまりの中で
舞踊団は汗をかく

能面を被った少女が唄う

あなたの
優しさも親切さもない人間愛
それが陽だまりだった

何も勝ち取らない
ワルシャワのステップと
キンセンカの香り
それが陽だまりだった

能面を外した少女の顔に
陽だまりが差す

「暖かい」
彼女はつぶやく

やがてじわじわと陽が沈み
ワルシャワ舞踊のうたげは終わった

以上です。
陽だまりを「優しさも親切さもない人間愛」と書いています。
それは、陽だまりを「意図的に優しさや親切さを与えてくれる愛」ではなく、「無為の自然が人間に与えてくれる愛」なのだと感じて、そのように表現しました。
ワルシャワは、かつて東西から侵略された都市です。それを受け入れた、負け続け、何も勝ち取らないこの土地には、東西の文化が混在していると思いました。そこで、架空の「ワルシャワ舞踊団」が、無国籍な音楽と舞踊を披露している様を思い浮かべ、陽だまりという無為の自然と重ね合わせました。

と、これはあくまで私がこの詩を書くにあたって思いついた連想です。皆さんはご自由に受けとめていただければと思います。理屈っぽく読み解こうとせず、感じていただけると幸いです。

32分ごろから読まれます。
こちらのURLからファイルをダウンロードしてお聴きください。


MCのなんださん、ちゃいさん、ありがとうございます♪

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